4月10日に肺がんのため82歳で死去した映像作家大林宣彦。
『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』尾道三部作に代表されるような青春映画から、『異人たちの夏』や『その日のまえに』等、家族愛を描いた人間ドラマ、デビュー作『HOUSE』や『漂流教室』等奇想天外なファンタジーまでを幅広く手掛け、「同じことは二度としない」と公言していた通り、1作ごとに異なるアプローチで精力的に創作活動を行ってきました。
この度シネマノヴェチェントでは、ゲストに大林宣彦さんを師と仰ぐ今関あきよし監督と、大林作品といえばこの名画座とよばれた大井武蔵野館の元支配人、小野善太郎さんをお招きして、その立場は違えど大林さんを愛してやまないお二人に、その偉業を振り返って頂くトークイベントを開催しました。今関あきよし監督と小野善太郎さんはご自宅からのご参加。 今イベントは新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言を受け、休館中のシネマノヴェチェントから無観客の状態で、ビデオ会議システムのZOOMを使って無料配信で行いました。 開催日時:2020年5月5日(火・祝)午後2時〜
◉登壇者 箕輪克彦(シネマノヴェチェント支配人)
今関あきよし(映画監督)
小野善太郎(元大井武蔵野館支配人)
《登壇者プロフィール》
今関 あきよし(いまぜき あきよし)
1959年11月19日生まれ 。
映像作家大林宣彦との親交厚く、学生時代「ORANGING”79」がぴあ主催のオフシアターフェスティバルで大林氏の推薦により入選受賞。若干23才で富田靖子初主演の劇場映画「アイコ十六歳」(総監修:大林宣彦)でプロとしての監督デビューを果たす。
その後、ティーンエイジアイドルなどを中心とした映像作品を監督。
近年はベラルーシ・ロケの「カリーナの林檎~チェルノブイリの森~」、ウクライナ・ロケ「クレヴァニ、愛のトンネル」、ロシア・ロケ「ライカ/LAIKA」など旧ソビエト圏での作品を連作し、2020年は台湾を舞台にした「恋恋豆花(れんれんどうふぁ)」が公開された。
他に黒澤監督作品「夢~Dream’s~」のメイキング映像「MAKING OF DREAMS 夢 黒澤明・大林宣彦 映画的対話」のメインスタッフとして参加。イギリスのアレックスコックス監督による黒澤明監督ドキュメンタリー作品「KUROSAWA-the Last Emperor」(BBC製作)の撮影担当など、監督演出以外でも活動。
長短編映画も精力的に監督しており「さくら、手のひら」「えのしまピエロ」「夕焼けコブラツイスト」などの短編作品は2020年春、コロナ渦の中で《STAY HOME》呼びかけの一環としてYouTubeで無料公開している。》小野善太郎(おの ぜんたろう)
高校生の時に映画『イージー・ライダー』と出逢って多大な影響を受け、大学卒業後オートバイ会社に就職。その後、映画館「大井武蔵野館」支配人を閉館まで務める。大井武蔵野館で在職中、「HOUSE」公開から10年後の1987年夏と20年後の1997年夏に大林作品劇場用全作の特集を、次いで1998年夏にはTVムービー「麗猫伝説」をニュープリント化、「劇場版」として公開。しかしながら大井武蔵野館は1999年に閉館してしまったので30年後の2007年には何も出来なかったが、39年後の2016年夏にはシネマノヴェチェントで「House 39 Thank You!」イベントを開催。 現在は中古レコード店「えとせとらレコード」店主(実店舗は年内閉店予定)。 著書に『橋幸夫歌謡魂』(橋幸夫と共著)、『日本カルト映画全集 夢野久作の少女地獄』(小沼勝監督らと共著)がある 。フィルムシアター[ シネマノヴェチェント]とはー
当店は客席数28席という日本最小を自負(笑)しながら35ミリ及び16ミリフィルム映写機を有する正式な映画館と32席のトラットリアからなるユニークな映画ファン垂涎の場です。 フィルムにこだわったプログラム編成とここでしか観ることの出来ない初公開洋画作品を上映し、毎週末は豪華ゲストをお招きして映画上映後にトークショー、サイン会も開催。 しかも、トークイベント終演後はトラットリアでゲストを囲んでの懇親会もあります。 憧れの映画スターや映画監督と一緒に語り合い呑める、そんな夢のような空間。 それが映画の町横浜のシネマノヴェチェントなのです!http://cinema1900.wixsite.com/home
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